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2011-09-12(Mon)

中国 「高利貸し」が天下を取った中国社会 驚愕の高金利に突入、もはや「借りたら最後」

「資金足りていますか? すぐお貸します!」「車でその日にご融資! 電話は1347××××」「手続き1分、即ご融資」──。中国で使っている筆者の携帯電話には、そんなショートメールがバンバン入ってくる。

 中国政府の昨今の金融引き締めで資金繰りに苦しむ経営者に目をつけたのか、携帯に送られてくる広告の発信主は不動産業者から金融業者にシフトした。彼らはいわゆる「地下金融」と言われる民間の貸金業者。「地下」といえども、近年はあたりをはばからず跋扈するようになった。

 中国では、親戚や友人間で低金利に融通し合う「民間借貸(民間金融)」が30年以上前から存在していた。

 民間金融はもともとは個人間にだけ認められるものだったが、最近は消費者と法人、消費者とその他組織の間にも広がってきた。2000年代前半から、中国では中小企業救済論として民間金融(=地下銀行)のあり方が議論され、そのプレゼンスは増してきている。国有銀行から融資を受けられず経営困難に陥る中小企業にとって、民間金融は重要な資金調達の手段となっている。

 中国の金融改革は、「地下銀行」に一定のルールと規制を与え、徐々に「地上」に浮上させる過渡期にある。その先鞭をつけたのが小額ローン会社である。人民銀行は2008年、「小額貸款公司(小額融資会社)」という業態での民間金融を批准した。収入の低い家庭や個人経営者を対象とする融資の空白を埋めるべく、試験的な取り組みを進めている。

もはや「借りたら最後」の高金利

 その一方で、高利貸しの暗躍が大きな問題となっている。

 浙江省では2011年7月、一部の民間金融の年利が「ついに100%を超えた」ことが話題となった。年利120%、180%という数字もある。温州市では2003~2010年にかけて13~17%で推移してきた年利が今夏24.4%をつけ、歴史的記録かと騒がれた時期の出来事である。

 中国では、民間金融の金利は人民銀行(中央銀行)の基準利率の4倍以内という規定がある。2011年4月に引き上げられた人民銀行の基準金利は6カ月~1年で年率6.31%。その4倍となれば25.24%である。「年利100%」は基準金利の約16倍にも相当する。民間金融で経営を維持してきた弱小企業にしてみると、もはや「借りたら最後」だ。

 浙江省の企業といえば、その8割を中小企業が占める。その資金需要は旺盛で、浙江省温州市だけでも民間金融の市場規模は1100億元に上る。「温州民間貸借市場報告」によれば、そのうち約35%が経営維持のため、また、約20%が返済をつなぐための借り入れで、6カ月程度の短期融資を求める傾向が強いと言われている。

 民間金融による融資はネット上でも普及している。「融道網」は企業や個人向けの融資紹介サイトだが、今年の登録件数は4万社を超えた。2010年の中小企業登録社数は1万社だったというから、4倍以上の増加である。

 だが、需要が高まる一方で業界は乱れ、問題は積み重なる一方だ。法律のグレーゾーンを利用し、業者が好き放題に泳ぎ回るといった側面が見られる。

 借り手より貸し手を保護する傾向も目につく(中国では借り手の逃亡や凶暴化が恐れられている)。今回の「年利100%」はまさに「高利貸しが横行」の実態を物語るものだ。

水面下で広がる高利貸しチェーン

 今や中国では高利貸し業が有望な「産業」として認識され、新規参入者があとを絶たない。

 銀行、質屋、投資会社、リース会社、担保会社、民間企業や個人などが高利貸し業に参入し、民間高利貸しネットワークを形成。資金調達の流れも、より複雑化してきている。

 火急の需要には、投資会社が不動産やクルマを担保にその日のうちに融資を行う。担保を肩代わりする担保会社も、銀行と連携して「快速融資」に応じる。

 資金集めには、細かく枝分かれしたブローカーが奔走する。例えば、ブローカーが個人から月利2%で資金を集め、それを投資会社に5~6%の利息で貸し、投資会社が末端の借り手にさらなる高利で貸し付ける。

 資金の提供者には「月利1.5%。年利18%以上の高利回り」をうたい、資金の需要者には「差し押さえなし。担保なし。3日で融資」をうたう。こうして「高利回りの運用と高利によるスピード貸付」が実現する。

 実際には、これらは非合法な業態である。個人間での貸し借り以外は、資金調達を含め、その活動は法的に制限されている。2011年3には、「融資性担保公司管理暫行弁法」により、担保会社は「資金を集め、融資することはできない」と明確に規定された。その結果、ライセンスを持つ企業は5800社ほどに淘汰された。

一般市民や弱小企業が絶大な信頼?

 中国の高利貸しには「財テク」コンサルタントという一面もある。よって、一概に糾弾することはできない。

 2011年7月、筆者はある投資会社の顧問D氏と連絡を取った。

 中国では「投資会社」の多くが実態は高利貸しである。高利貸しは中国語でも「高利貸(ガオリーダイ)」というのだが、自分たちが「高利貸し」と言われるのを極端に嫌がる。

 中国で高利貸しと言えば、「銀行より高い利率で民間から資金を集め、さらにそれを高利で貸付する」というもので、財テクの一面も持つ。利息だけを目当てにする商売とは異なる。

 さて、D氏もまた資金需要の高まりの恩恵にあずかっていた。彼に相談を持ちかける庶民や弱小経営者も多く、日夜、全国を飛び回っている。

 D氏は貧困家庭に育った。92年、大学卒業時に学費3000元(当時1元=約22.93円)が足りなかったことから、40人に借金した。当時の一般的な月給は100元程度だったが、それぞれが小口で50~100元を貸してくれたという。

 「新たに借金をし、古い借金を返す」というやり方で、3年でD氏はこれを完済。この発想が後のビジネスモデルにつながった。

 「借鶏生蛋」(鶏を借りてきてタマゴを生ませる)がD氏の持論である。借りた鶏にタマゴ100個を生ませて、50個の利息を付けて貸主に返しても、自分の手元にはまだ50個のタマゴが残る。貸主も借主も共に富まねばならないと主張するD氏は、確かに「単なる高利貸し」とは一線を画す。現在は「財テクの神様」として一般市民や弱小企業から厚い信頼を得ている。

工場経営者が廃業して高利貸しに

 だが実際には、中国では高利貸しの犠牲者が増え続けている。取り立てを巡ってのトラブルや暴力沙汰、人質の拘束など、社会不安の原因にもつながっている。

 金融の専門家は、行き場を失った資金が民間金融に流入することに警戒を隠さない。「問題はこれらの資金がまったく実業に向かっていないことだ」と指摘する。

 確かに、株や不動産が振るわない中で20%以上の年利をつける民間金融は魅力に違いない(ただし、集めた資金の貸出先は「やはり不動産か」とも言われている)。

 利益率3%程度の軽工業が密集する浙江省では、長年経営した商売から手を引こうとする企業も少なくない。彼らは手を引いた後一体何を生業とするのだろうか。実は高利貸しに転身するのだ。近頃、そんな経営者が少なくないのだそうだ。

 額に汗しても報われない中国社会。実体経済を見失った先には、一体何が待ち受けているのだろうか。

(JB Press   海外)
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