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2011-05-31(Tue)

薄型テレビ、4月以降に価格急落 エコポ空振り 32型が実質2万円台

 薄型テレビの価格下落が止まらない。家電エコポイント制度が終了した4月以降に軒並み下落し、サイズによっては1年前から4割も落ち込んだ。東日本大震災後の買い控えで在庫がだぶついたことが原因とされており、各社による“たたき売り”で販売台数そのものは増加。薄利多売を強いられている各社の苦境をよそに消費者は、思わぬ“買い時”の恩恵を受けている。(古川有希)

 「例年、新生活需要の高い3月は小型テレビを中心に売れ、価格も3月を底値に4月は若干値上がりするものだが、今年はそのまま下がり続けている」

 こう指摘するのは調査会社BCNの森英二アナリスト。同社の調査では、4月の薄型テレビの平均価格は20型未満から50型以上まですべてのサイズで価格が下がった。特に国内市場の43%を占める30型台は、3月初旬から5月中旬までの間に6千円以上下がり、5月23日からの1週間は平均4万9100円と1年前に比べ4割近くも下落した。

 都内の家電量販店では昨年末に発売された32型が3万円台で売られ、ポイント還元分などを引くと実質価格が2万円台のケースも見られるようになった。

 価格下落の原因の一つが在庫の山だ。「各社ともエコポイント終了前の駆け込み需要を狙って大量出荷したが、震災の影響で特需が吹っ飛んだ」と話すのは米ディスプレイサーチの鳥居寿一アナリスト。各社とも大量の在庫を抱え、「4月に入って量販店、メーカーとも大幅値下げに踏み切ったのではないか」(鳥居氏)とみている。

一部量販店「6月上旬にかけて在庫が底をつく可能性も」

 国内シェア首位のシャープは4月から1カ月以上にわたって液晶パネル生産工場を休止したが、この背景には、工業用ガスなどの部材不足に加えて、「在庫の解消を狙った」(業界関係者)との見方が根強い。

 価格の下落は、薄利多売の“たたき売り”にもつながっており、BCNによると、4月の薄型テレビの販売台数は前年同月比46・2%増と大幅に伸びた。あるメーカー幹部は「4月は例年の3倍売れた。国内市場で1100万台程度にとどまるとみられた今年度の販売台数が上ぶれする可能性もある」と指摘している。

 メーカーにとっては、ただでさえ利幅の小さいテレビ事業の採算性が一段と悪化する恐れもあるが、次の需要期である7月24日のアナログ停波を前に、一部量販店は「6月上旬にかけて在庫が底をつく可能性がある」などとして今が“買い時”とアピールしている。

(SankeiBiz  企業)
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